a day

ハローでグッバイな

フィッシュストーリー

引越し前のブログに書いてた映画の感想をいくつか。
自分用の備忘録に。

フィッシュストーリー [DVD]

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以前に観た「アヒルと鴨のコインロッカー」が良かったので、同じ原作、監督のこの映画も気になっていた。やっと見れた。気分が乗った時を逃すとなかなか見れないのよね。

感想。うーん。感想を、ちゃんとまとめられるか自信がない、そんな映画。いくつもの短編を順番に見ていくような感じで、最後に全部繋がって「なるほどね!」みたいな展開なんだけど。

最初ホントにワケがわかんなくて。何やってんだこの人たち…みたいなおいてけぼり感が強かった。しかもなんだかヤな感じの人たちがたくさん出てくる。見ていて気持ちよくない人たちっていうんでしょうか。前半ほんとに我慢の日々でした。

それが途中からどういうわけか、どんどん引き込まれていく。主に「フィッシュストーリー(ほら話)」というタイトルに繋がる売れないバンドの話の部分。丁寧に作られていた。タバコの煙と青春の匂いのする懐かしい感じ。この映画では根幹になってくる音楽が、斉藤和義さんプロデュースで、とても良かった。

随所随所のキャスティングが光ってて、森山未来くん、多部美華子ちゃんがとても重要な気がした。二人ともなんだか突拍子もない役なんだけど、有無を言わせぬ堂々たる演じっぷりで。森山未来くんのカンフーアクションみたいなのが異様にカッコよかった。あと私はよく知らなかったんだけどバンドのボーカル役だった高良健吾くん、随分と魅力的な子だなぁと思った。

結局、いろんな説明がないままの何の意味だったかわかんない部分も最後には、どんなに本人たちには無駄に見えるような出来事も、回り回って誰かのためになっていたり、誰かを勇気づけてたりするんじゃないかっていう素敵な結論につながっていく。諦めずに立ち向かっていこう例えカッコ悪くても!みたいなメッセージまでぼんやりとやんわりと受け取ってしまう。

好みじゃないって思ったのに、してやられたなぁ、なんか印象に残っちゃったなぁって後味だった。