a day

ハローでグッバイな

ツクツクボウシはまだか

息子に昆虫図鑑を買う。
わたしは虫がダイキライなのに矛盾している。
ほんとは平気になりたいのだ。
だってあまりにも身近に怖いものが居すぎる。
ヘビくらいなら、そう出会うこともなかろうに。

こないだ、あろうことかわたしの腕にセミが止まって思わず大騒ぎしてしまった。
そういうところがキライなのだ。
なぜ無防備に人に止まる?!おバカさんなのか?と。
やたらに寄ってきたり、目の前を通り過ぎたり、実にやめてほしい。

こんなだから、図鑑もぞわぞわするほどキモチワルイのだけど、怖い物見たさっていうんでしょうか。キモチワルイものほどじっくり見てしまう。
ずらっと並んだセミのページもそう。世界一大きな蛾なんて、もうじっくり見ちゃう。
パプアニューギニアには、子供の顔ほどもある蛾や蝶がいるらしく、わたしは絶対行くまいと心に決めた。
とにかく羽根があるブンブン飛ぶものが苦手。なんなら鳥すら少し怖い。
足のないものが苦手な人もいるよね。なめくじとかミミズとか。わたしはあっちは平気なんだ。人それぞれだ。
人ってキライなものは最速で見つけれるんだよね。
自転車に乗ってたって、数メートル先の転がってるセミを見つけるよ。
セミ大好きな人とどっちが早く見つけれるか試してみたいね。

ツクツクボウシの鳴く声を聞いたことがないと息子が言う。
もう、すぐそこに夏の終わりの気配がする。
きっとそろそろ聞けるんじゃないかな。
毎年、わたしはあの声を聞くとホッとする。キミたち、全盛期も終わりだねって。