a day

ハローでグッバイな

殺人鬼フジコの衝動

こんな本読みました。

殺人鬼フジコの衝動 (徳間文庫)

殺人鬼フジコの衝動 (徳間文庫)


お友だちが貸してくれました。すごくないですか、このタイトル。殺人鬼ってねぇ(笑)
「おもしろかった?」って聞くと、「おもしろくはなかった」って友だちは言う。
「でもね〜…うん。なんかすごいよ」って言う。気になるじゃないですか。
自分が手に取らなさそうな本借りるの好きです。世界が広がる。

感想は…。うん、なんともこりゃ。友だちの言ってることがよくわかった。
ストーリーは、不遇な環境で育った主人公フジコが、どんどん周りの人を殺していくというもの。それはもう、どんどん。
このフジコちゃんがなかなか胸糞悪い性格をしているのだけど、殺される周りの人達っていうのがもっとひどくて。
悪い人がひとりも出てこない本ってあるけど、これは逆で良い人がひとりも出てこない。人間の誰もが持ってる負の部分ばかりを描いたみたいな感じ。

でも文章が読みやすくて、表現力もあるので、どんどん読み進められる。ひぇー…とか思いながら。どうしようもない、えげつない。でもまるっきりわからんでもない。
途中、子供のネグレクトが出てきたときにはホントに辛くて、読むのやめようかと思いました。ダメですねぇ、子供が辛いのは…。
全然、どこまで行っても救われないからすごい。
ラストはどんでん返し…なのかもしれないけれど、もうそんなことどうでもいいっていうか。この本はなんだったろう…ってぼんやりしちゃう感じでした。
案外、つらい時に読むといいかもしれないです。底の底です。

今、近くの書店のレジの横に平積みにしてあるんですよ。
「読まなきゃ後悔する、読んでも後悔する」っていうコピーと共に。