a day

ハローでグッバイな

あんなこといいな、できたらいいな。

突然息子がドラえもんにハマった。
漫画が欲しいというので、ブックオフで探してみた。わたしはドラえもんなんて、古本屋には余るほどあるだろうと思ってた。一冊100円の棚に溢れてるだろうと。
ところがなんとかみつかったのは、「ドラえもん+(プラス)」という単行本に未収録の話が載っている1〜3巻と、「宇宙編」とか「ジャイアン編」とかにまとめられた文庫本が少しあるだけ。お値段も一冊250円とそれなり。
わたしドラえもんナメてたかしら。案外大人気なのかな…。

あまりに息子が楽しそうに読むので、わたしも思わず読み返してしまった。これが意外に面白かった。
子供の頃読んだときとは、違う印象だった。
わたし子供の頃は、のび太くんって嫌いで、どうしてもっとうまくやれないんだ!なんでこんなに人に頼ってばかりなんだ!とイライラしながら読んでた。
ジャイアンはジャイアンでムカつくし、スネ夫はもっとタチ悪いし、まともなのは出来杉くんとしずかちゃんだけ!って思ってた。

だけど、今読むとなんかみんな可愛らしいというか。
すごいイイコもいなければ、すごい悪い子もいなかったんだなぁと思って読める。
のび太は言っても素直だし、凶悪に見えたジャイアンすら、フツーに優しいときもある。
まともだと思ってた出来杉くんも、ちょっといけすかなく見えたり、逆に将来が心配になったりもする。
そして、なんやかやトラブってても、集まって遊ぶ。子供の世界も、結構大変だ。
実際、息子の回りを見ても、あんなもんっていうか。何もかも素晴らしい子もいなければ、どうしようもないワルもいない。みんなそれなりに凸凹してる。
よくできてるなぁと思って。世代を超えて愛読されるだけのことはある。

道具が、やっぱりすごく夢がある。ひみつ道具は大好きだった気がする。
ドラえもんは、なんだか過保護な母親みたい。「しょうがないなぁ」っていいながら、その場しのぎの道具を出しちゃう(笑)
でもあれはのび太だったから良かったんだな。あんなすごい道具、頭の回る子が使ったら、えらいことになっちゃう。うまく使えないくらいでちょうどよかったんだ。
ドラえもんが生まれるまで、あと100年なんだそうだ。あと100年たっても、どこでもドアも、もしもボックスも、ガリバートンネルも、できそうもないけどね。

「のび太くんは勉強はできないんだけど、射的の腕はすごいんだよ、ママ!」
「そうそう。誰でも得意なことがあるもんだよ」
「ジャイアンは、実はね、おままごとが大好きなんだよ!」
「へぇー。結構かわいいとこあるんだね。じゃあスネ夫は?」
スネ夫は……たぶん…飛ぶ物がすきなんだよ。飛行機のオモチャが多いし、お絵描きでも鳥の絵とか書いてたし!」

なんか最後あやふやだったから、ほんとかどうかアヤシイけど、スネ夫が「飛ぶものが好き」だとしたら、それいいな、なんとなく。「スネ夫はいつか飛びたいと思っていた」みたいな。

CMでドラえもんの実写版をやってるけど、あのキャスティング考えた人はすごいなぁと思う。特に、ジャイ子が前田のあっちゃんだったときは、のけぞった。なんかどこか、ぴったりよね。