a day

ハローでグッバイな

遠くをみるべし

息子は小さいときからすごく本を読む子だった。

と書くと、いいことじゃないか!なんなら自慢か?と思われがちなのだけど、違う。
ちょっと尋常じゃないくらい読むのだ。
朝起きたらすぐ本を開く。食べたら開く。外から帰ってきたら開く。ゲーム終わったら開く、テレビ見終わったら開く。寝る前も開く。
いつも何どきも、読んでいるのだ。まるで休憩するかのように。
本が大好き、というよりは、読んでると落ち着く、活字が追いたくてしょうがない、みたいな読み方。

読む物は、あればなんでも読む。同じ本でも暗記するほどに読む。
マンガがやはり一番楽しいようだけど、図鑑も絵本も事典も、なんならテレビ誌だって読む。漢字は勝手に覚えた。
本の置いてある病院には、ウキウキで行く。読みたいから早めに行こうという。

気づいたらそんなだったから、もちろん「本を読みなさい」と言ったことはない。むしろ「そんなに続けて読むな」と止める。
いくらなんでもちょっとどうなんだ、依存ぎみなんじゃないか、そんなんで何か悪影響はないのだろうかと、調べたこともある。
ゲーム脳」なんて言われるくらいだから「読書脳」だってあるんじゃないかとか…(^^;
だけど、本を読むのを勧める情報ばかりで、「読み過ぎ」については何も書かれていない。
読み過ぎで悩んでいるという悩み相談も見当たらなかった。逆はたくさんあるのだけど…。
しなくても心配、しすぎても心配、ほどほどなんてあまりない。

読み過ぎの悪影響についてはわからないままだったけど、視力が悪くなった。
わたしが悪いから、いずれ悪くなるのかも…とは思っていたけど、まだ一年生、こんなに早くかぁ…とちょっとショックだった。
メガネの不便さやコンプレックスをわたしはよく知っている。
子供のころって、視力が落ちるのが早くて、何もしなくてもどんどん悪くなっていく。
その「悪くなっていく」感じが、なんともイヤなんだよなぁ〜〜。
悪いことをしているみたいで。ダメになっていくみたいで。
「遠くを見なさいよ!」と母に言われて、「んなもん遠くばっかり見れるかよ。見たって変わんないよ」と思っていた。
でもおんなじことをわたしも言ってる。見たって変わんないよ、って思ってるんだろうなぁと思いながら。だってそれしかないんだよ。

先日、メガネを作りに行った。ここまで小さい子のメガネはあまり多くないのだろう。息子のサイズのフレームのデザインの少なさに、驚く。
息子はメガネをかけれることが、なんなら嬉しそうだけど、わたしはこっそりはぁ〜、と溜息をつく。